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大気概論(1〜4種、一般粉じん、特定粉じん)
環境基準 用語集
環境白書読んでいますか? 大気汚染物質
大気汚染物質(2) 大気汚染物質(3)
光化学スモッグ 温暖化係数
SO2及びNO2 大気汚染に係る物質の特徴
特定物質とされる物質とは オゾンについて
地球温暖化係数とは ばい煙について
大気汚染防止法について まだまだ続く・・・

環境基準


大気汚染に係る環境基準は以下のとおりです。
  • 二酸化硫黄・・・・・1時間値の1日平均値が0.04ppm以下であり、かつ、1時間値が0.1ppm以下であること。
  • 一酸化炭素・・・・・1時間値の1日平均値が10ppm以下であり、かつ、1時間値の8時間平均値が20ppm以下であること。
  • 浮遊粒子状物質・・・・・1時間値の1日平均値が0.10mg/m3以下であり、かつ、1時間値が0.20mg/m3以下であること。
  • 二酸化窒素・・・・・1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内又はそれ以下であること。
  • 光化学オキシダント・・・・・1時間値が0.06ppm以下であること。
有害大気汚染物質に係る環境基準については、以下のとおりです。
  • ベンゼン・・・・・1年平均値が0.003mg/m3以下であること。
  • トリクロロエチレン・・・・・1年平均値が0.2mg/m3以下であること。
  • テトラクロロエチレン・・・・・1年平均値が0.2mg/m3以下であること。
  • ジクロロメタン・・・・・1年平均値が0.15mg/m3以下であること。
ダイオキシン類に係る環境基準は以下のとおりです。
  • ダイオキシン類・・・・・1年平均値が0.6-TEQ/m3以下であること。


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用語集


用語集(とくめいジローさん提供情報をもとに作成)


光化学スモッグ
自動車や工場などから排出された窒素酸化化合物(NOx)などが太陽の強い紫外線を受け、オゾン、PAN(パーオキシアセチルナイトレート)などを発生させる。これらは光化学オキシダント(Ox)と呼ばれ、そのOxの濃度が高くなり発生するスモッグのことを光化学スモッグという。。


悪臭物質
悪臭物質とは「悪臭防止法」に基づき指定された「不快な臭いの原因となり、生活環境を損なうおそれのある物質」で、以下の22の物質が指定されている。
アンモニア・メチルメルカブタン・硫化水素・硫化メチル・二硫化メチル・トリメチルアミン・アセトアルデヒド・プロピオンアルデヒド・ノルマルブチルアルデヒド・イソブチルアルデヒド・ノルマルバレルアルデヒド・イソバレルアルデヒド・イソブタノール・酢酸エチル・メチルイソブチルケトン・トルエン・スチレン・キシレン・プロピオン酸・ノルマル酪酸・ノルマル吉草酸・イソ吉草酸


オゾン層破壊
オゾン層を破壊する物質で有名なものはフロンである。がこの他に、オゾン層を破壊する物質にはハロン・トリクロロエタン・四塩化炭素・臭化メチルなどがある。


用語の組み合わせとして、誤っているのものはどれか。
(1)光化学スモッグ――PAN
(2)悪臭物質―――――アセトアルデヒド
(3)オゾン層破壊―――ハロン
(4)地球温暖化――――フロン
(5)特定物質―――――石綿


解答(5)


(5)石綿―――――特定粉じんが正しい。


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環境白書読んでいますか?


今までの、問題からもわかるように「環境白書」を基にした問題が出題されることがあります。環境白書を読んで、重要な点をまとめておくことをお勧めします。お金がかかるので、インターネットで環境白書を読んじゃいましょう。→ここ


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大気汚染物質(とくめいジローさん提供)


大気汚染物質の健康影響に関する記述として、正しいものはどれか。
(1)二酸化硫黄は、二酸化窒素より肺気しゅ(腫)を起こしやすい。
(2)高濃度の一酸化窒素は、肺気しゅ(腫)を起こす。
(3)動物実験によれば、二酸化窒素は、気道感染を起こしにくくする。
(4)心筋梗そく患者は、健康者よりも一酸化炭素の影響を受けやすい。
(5)オゾンの生体影響は、一酸化炭素のそれに類似している。


解答(4)


(1)SO2は、水に可溶性が高いので、気道の奥まで行きません。(16年度版P.34)
(2)「NOは酸素に合うとNO2となり、高濃度NO2は 肺水腫になる」から??
(3)動物実験によれば、二酸化窒素は、気道感染を起こしやすくする。(16年度版.36)
(5)COはヘモグロビンと結合。O3は、NO2に類似している。(16年度版P.37)


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大気汚染物質(2)(とくめいジローさん提供)


大気汚染物質とその指標性を有する植物の組み合わせとして、誤っているものはどれか。
(1)二酸化硫黄――――アルファルファ
(2)オゾン――――――タバコ
(3)PAN――――――ペチュニア
(4)フッ化化合物―――モミ
(5)エチレン―――――ゴマ


解答(4)


(4)フッ化化合物―――グラジオラス、アンズ、ソバ。  
   モミは、感受性弱いとなっています。


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大気汚染物質(3)(とくめいジローさん提供)


環境基準が定められていない大気汚染物質はどれか。
(1)ベンゼン
(2)トリクロロエチレン
(3)テトラクロロエチレン
(4)アセトアルデヒド
(5)ジクロロメタン


解答(4)


こちらのページを参照してください→http://www.env.go.jp/kijun/taiki.html


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光化学スモッグ(とくめいジローさん提供)


光化学スモッグに関する記述として、誤っているものはどれか。
(1)主成分はオゾンである。
(2)オゾンは強い酸化剤である。
(3)発生には、大気中の塩化水素が主要な役割を果たしている。
(4)オゾン、アルデヒドなどの光分解により、OHラジカルが生成する。
(5)炭化水素と窒素酸化物を含むラジカル連鎖反応により、発生する。

解答(3)  


塩化水素 → 炭化水素 の誤り


環境白書16年度版の大気のところは熟読ということですね。


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温暖化係数(とくめいジローさんの情報をもとに作成)


温暖化係数とは「個々の温室効果ガスの地球温暖化に対する効果を、その持続時間も加味した上で、CO2の効果に対して相対的に表す指標。(EICネットから引用)」のことを言います。


温暖化係数の最も大きい温室効果気体はどれか。
(1)四フッ化炭素
(2)二酸化炭素
(3)フロン22
(4)メタン
(5)一酸化二窒素(亜酸化窒素)


解答(1)


温暖化係数 技術と法規16年度版P.13 表1.6
(1)四フッ化炭素       6500
(2)二酸化炭素         1
(3)フロン22        1500
(4)メタン           21
(5)一酸化二窒素(亜酸化窒素) 310


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SO2及びNO2(とくめいジローさん提供)


SO2及びNO2の人体内での特性に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1)SO2は、上部気道で吸収されやすい。
(2)SO2は、体内の水分と反応し、亜硫酸水素イオンと亜硫酸になる。
(3)吸収された SO2は、ほとんどが体内に蓄積される。
(4)NO2は、下部気道に侵入しやすい。
(5)NO2は、細胞膜の不飽和脂質を参加する。


解答(3)


吸収された SO2は、ほとんどが体内に蓄積される。
ほとんど蓄積ではなく、水溶性のものは 蓄積しません。


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大気汚染に係る物質の特徴


一酸化炭素(CO)
  • 意識障害が生じる濃度は40%以上


二酸化窒素(NO2
  • 環境基準値:一日平均で0.04ppm〜0.06ppmまでのゾーンかそれ以下。
  • NOよりもNO2の方が毒性強い
  • 年平均値は昭和62年以降ほぼ横ばい
  • 下部気道へ入り細末気管支や肺胞に悪影響を与える。
  • 燃焼温度が高くなればNO2→NOへの変化する割合が高くなる。
  • 排出量は@ボイラーAディーゼルB窯業製品製造炉の順に多い(業種別では電気業、窯業・土石製品製造業の順に多い)。
  • オゾンの生体影響と類似している。


光化学オキシダント
  • 注意報:1時間において0.12ppm以上でその状態が継続すると認められる時。
  • 警報:1時間において0.4ppm以上でその状態が継続すると認められる時。
  • 目やのどを刺激する。呼吸器への影響。
  • 主成分はオゾンで強い酸化力を持つ。
  • 発生にはヒドロキシルラジカルが重要な役割を果たしている。
  • 発生には炭化水素が大きな役割を果たしている。


二酸化硫黄(SO2
  • 上部気道への影響が大きいが、微粒子が存在すると肺胞まで達する。
  • 環境基準項目として採用されている。
  • 肝臓で解毒され硫酸塩となり、尿中に排出される。
  • 鹿児島以外ではほぼ100%の環境基準達成率。
  • 硫黄酸化物の内訳@電気業A鉄鋼業B化学工業の順に多い。(施設別ではボイラー、ディーゼルの順)
  • 環境基準は1時間値の1日平均が0.04ppm以下であり、かつ1時間値が0.1ppm以下であることである。


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特定物質とされる物質とは


以下の28つの物質が特定物質です。


アンモニア 弗化水素 シアン化水素 一酸化炭素
ホルムアルデヒド メタノール 硫化水素 燐化水素
塩化水素 二酸化窒素 アクロレイン 二酸化いおう
塩素 二硫化炭素 ベンゼン ピリジン
フェノール 硫酸(三酸化硫黄を含む) 弗化珪素 ホスゲン
二酸化セレン クロルスルホン酸 黄燐 三塩化燐
臭素 ニッケルカルボニル 五塩化燐 メルカプタン


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オゾンについて


オゾンの特徴です。
  • オゾンの大部分は地上から約10〜50km上空の成層圏に存在
  • 紫外線を吸収
  • 光化学オキシダントの主成分
  • 毒性が強く、吸収によって肺機能の変化をもたらす恐れ


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地球温暖化係数とは


地球温暖化係数とは、各温室効果ガスが100年間に及ぼす温暖化の効果 (CO2を1とした場合) のことを言う。

  • CO2 → 1
  • メタン → 21
  • N2O → 310
  • フロン11 → 3800
  • フロン22 → 1500
  • 四フッ化炭素 → 6500  


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ばい煙について


大気汚染防止法で定めるばい煙とは以下に示すものです。
  • 物の燃焼に伴って発生する硫黄酸化物
  • 物の燃焼又は熱源としての電気の使用に伴って発生するばいじん
  • 物の燃焼、合成、分解などに伴って発生する物質のうち、カドミウムなどの人の健康又は生活環境に関わる被害を生ずる恐れがある物質で、政令で定めるもの
    (政令で定めるものには (1)カドミウム及びその化合物 (2)塩素及び塩化水素 (3)フッ素、フッ化水素及びフッ化ケイ素 (4)鉛及びその化合物 (5)窒素酸化物が含まれる。)


また、ばい煙発生施設の届出事項は以下のようになっています。
  • 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
  • 工場又は事業場の名称及び所在地
  • ばい煙発生施設の種類
  • ばい煙発生施設の構造
  • ばい煙発生施設の使用方法
  • ばい煙処理の方法


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大気汚染防止法について


◆ばい煙
 大気汚染防止法で定めるばい煙とは以下に示すものである。
  • 物の燃焼に伴って発生する硫黄酸化物
  • 物の燃焼又は熱源としての電気の使用に伴って発生するばいじん
  • 物の燃焼、合成、分解等に伴って発生する物質のうち、カドミウム等の人の健康又は生活環境に関わる被害を生ずる恐れがある物質で、政令で定めるもの
    (政令で定めるものには (1)カドミウム及びその化合物 (2) 塩素及び塩化水素 (3) フッ素、フッ化水素及びフッ化ケイ素 (4) 鉛及びその化合物 (5) 窒素酸化物が含まれる。)


◆ばい煙発生施設の届出事項
  • 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
  • 工場又は事業場の名称及び所在地
  • ばい煙発生施設の種類
  • ばい煙発生施設の構造
  • ばい煙発生施設の使用の方法
  • ばい煙処理の方法


◆粉じん
 物の粉砕、選別その他の機械的処理又はたい積に伴って発生し、または飛散する物質を粉じんといいう。
  • 粉じんのうち石綿等の人の健康に係る被害を生じるおそれのある物質で政令で定めるもの(現段階では石綿のみ)を特定粉じんという。
  • 特定粉じん以外は一般粉じんといいう。


◆上乗せ排出基準
  • 設定できるのは有害物質と、ばいじんのみ。
  • 条例で、より厳しい排出基準を定めることができる。



これから数を増やして行きますのでどうぞよろしくお願いします。


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